ただの運動じゃない。ピラティスが“覚醒状態”をつくる理由〜ピークステイトの科学〜
- Yusuke Takayama

- 9月21日
- 読了時間: 4分
□第1章 ピークステイトとは何か?
○私たちが“最高の自分”を感じる瞬間・スポーツの試合で、まるで時間がゆっくり流れるような感覚になること。・仕事中にアイディアがどんどん湧いて止まらなくなる瞬間。・日常でも「今日は何か冴えてる」と感じたとき。これらはすべて、脳と身体が“今この瞬間”に完全に集中している「ピークステイト(最適覚醒状態)」の一例です。
○ピークステイトと脳・自律神経の関係・心理学では「フロー状態」とも呼ばれ、自己効力感や幸福感の上昇と関係しています。・この状態を支えているのが、前頭前野の活性と自律神経の柔軟な切り替え。・つまり、交感神経と副交感神経のスムーズなバランスがとれるほど、人は集中力と冷静さを同時に発揮できるのです【文献1】。
□第2章 ピラティスが“覚醒状態”を導く理由
○動くマインドフルネス・ピラティスは「呼吸」「身体の内側の感覚」「動きのコントロール」に意識を向けながら行う運動。・これは、マインドフルネス瞑想と非常に似た脳波パターン(アルファ波優位)を作り出すことが明らかになっています【文献2】。・結果として、心拍変動(HRV)の向上やストレスホルモンの抑制といった“脳と心の調律”が進みます。
○ゆっくり動くことで神経を整える・ピラティスは瞬発的な筋力よりも「正確に、コントロールして、深層筋を動かす」ことを重視。・この動作の中で脳と身体の「運動ルート」が再学習され、自律神経や前庭系(バランス感覚)への良い影響が期待されます【文献3】。
○姿勢を整えることで“脳の覚醒”にも作用・猫背やストレートネックなど姿勢の崩れは、呼吸の浅さ・血流の低下・脳の酸素供給不足を引き起こす要因になります。・ピラティスはこれらを根本から改善することにより、脳の機能そのものが冴えていく感覚をもたらします【文献4】。
□第3章 ピラティスは「脳のリハビリ」でもある
○リハビリの現場で注目される理由・ピラティスは、欧米を中心に脳卒中・自律神経失調症・慢性疼痛のリハビリにも応用されています。・近年の研究では、腰痛や肩こりだけでなく、精神的ストレスや慢性疲労症候群の改善にも有効とされ、医療現場での活用が広がっています【文献5】。
○なぜそんなに効果があるのか?・それはピラティスが“筋肉を鍛える”というより“脳と身体を再接続する”運動だから。・身体の深部感覚に集中することで、大脳皮質と運動制御系の活動が整い、結果として「疲れにくい」「集中しやすい」「ブレにくい」心身が形成されます。
○PHIピラティスの特徴・とくにPHIピラティスは、理学療法士の知見をベースにしており、医学的信頼性と再現性の高さが世界中で評価されています。・単なるフィットネスを超えて、心身の“調律法”として位置づけられているのです。
□第4章 アールアップでできること
○「センター北 ピラティス」で検索される理由・ピラティススタジオアールアップセンター北は、横浜市都筑区のセンター北駅から徒歩3分の立地にあります。・地域密着型でありながら、全国的にも珍しい“PHIピラティスマスタートレーナーが在籍するするスタジオです。○子どもからシニアまで。男性も歓迎・当スタジオは「男性も子どもも通えるピラティス」を掲げ、年齢や性別、運動経験に関係なく安心して通える雰囲気を大切にしています。・最近では、「姿勢が気になる子ども」「更年期を迎えた女性」「脳疲労に悩む働き盛りの男性」など、多様なニーズに合わせたサポートが可能になりました。
□第5章 自分の人生を、自分でチューニングする習慣
○疲れが抜けない。集中力がもたない。感情が不安定。そんな“なんとなくの不調”が続くとき、「脳と身体のつながり」が乱れている可能性があります。ピラティスは、そのチューニングの鍵を握る“自分自身との再会”のような時間です。
○たった1回でも、変化を感じる人が多数・「肩が軽くなった」「よく眠れた」「仕事がはかどった」そんな体験が、思ったより早く訪れるかもしれません。
【参考文献】
Thayer JF, Lane RD. A model of neurovisceral integration in emotion regulation and dysregulation. J Affect Disord. 2000.
Tang YY, et al. Short-term meditation training improves attention and self-regulation. Proc Natl Acad Sci USA. 2007.
Marmeleira J, et al. Effects of Pilates-based exercises on balance and gait in older adults. Physiother Theory Pract. 2009.
Cruz-Ferreira A, et al. Pilates method improves cardiovascular parameters in postmenopausal women. J Bodyw Mov Ther. 2011.
加藤雅明ほか『ピラティスがもたらす自律神経の変化』理学療法ジャーナル Vol.58, No.7, 2024年

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