子どもピラティス②子供ピラティスの科学的効果とは?〜成長期の体幹と姿勢の発達を支える〜
- Yusuke Takayama
- 6月25日
- 読了時間: 4分
更新日:6月26日
はじめに
「うちの子、姿勢が悪くて…」「集中力が続かないみたい」「体育が苦手で自信が持てない」——。
多くの保護者が抱える、子どもの成長に関する悩み。実はそれ、体幹の未発達や姿勢の崩れが影響しているかもしれません。
成長期は、骨格や神経系が大きく発達する大切な時期。この時期にこそ、子ども自身の“体を感じる力”を育て、正しい姿勢と動きの基礎を作ることが、生涯にわたる健康の土台となります。
そんな中で注目されているのが「子どもピラティス」。元々リハビリテーションの一環として開発されたピラティスは、姿勢制御、体幹安定、柔軟性、呼吸といった多面的なアプローチが可能で、成長期の子どもに非常に相性の良いメソッドです。
◻︎子どもに起こりやすい姿勢の問題
○近年の生活習慣の変化
・長時間のスマホやゲーム
・座り姿勢中心の生活
・運動量の減少
これらにより、猫背や反り腰、フラットバック(腰椎の前弯消失)などが小学生から中高生にかけて急増しています。こうした姿勢不良は、肩こりや腰痛だけでなく、集中力や呼吸機能の低下、運動パフォーマンスの低下にもつながります。
○姿勢が子どもの「こころ」にも影響?
最新の研究では、姿勢が心理的状態にも関与することが示唆されています。
たとえば、良い姿勢は自信や前向きな感情と関連し、逆に丸まった背中は抑うつ傾向やネガティブな感情を引き起こしやすいという報告もあります(Peper et al., 2017)。
◻︎ピラティスが子どもの体に与える科学的効果
○体幹の安定性を高める
ピラティスは、腹横筋・多裂筋・骨盤底筋などのインナーマッスルを意識的に使うことで、体幹の安定性を高めます。
体幹が安定することで、姿勢が整い、運動時のバランス感覚も向上します。これは特にスポーツや日常生活動作の質に大きく関わります。
○身体感覚(ボディイメージ)を育てる
ピラティスの特徴は「自分の身体を意識しながら動くこと」。この習慣が、成長期における身体感覚の発達に貢献し、動きの洗練やケガの予防につながります。
○呼吸と自律神経の安定
胸式呼吸をベースにしたピラティスの呼吸法は、交感神経と副交感神経のバランスを整える作用があるとされています(Cruz-Ferreira et al., 2011)。これは、落ち着きのなさや睡眠の質の改善にも効果が期待されます。
◻︎子どもピラティスの実際の事例と研究
・イタリアの小学校で行われた研究では、8〜10歳の児童に10週間のピラティスプログラムを実施した結果、体幹筋力と柔軟性の明確な向上が認められました(Iunes et al., 2020)。
・また、韓国の研究では、ADHD傾向のある児童に対するピラティス介入が集中力・行動面に良い影響を与えたとの報告もあります。
◻︎アールアップでできること
ピラティススタジオアールアップセンター北では、お子さまの身体と心の発達を支える「子どもピラティス」プログラムを提供しています。
✔ マンツーマンで行うので、一人ひとりの動きを丁寧に見ながら指導
✔ 成長期に必要な「正しい姿勢と動き」を専門知識に基づきサポート
✔ 運動が苦手なお子さまでも安心して始められるステップ制プログラム
✔ マシンピラティスも導入し、楽しく安全に“体幹”を育てる
運動能力だけでなく、「自分の体を好きになる」「姿勢に自信が持てる」——そんな未来の第一歩を、アールアップで始めてみませんか?
◻︎まとめ
子どものピラティスは、姿勢や運動能力だけでなく、心の安定や自己肯定感にもポジティブな影響を与える可能性があります。
そして何より大切なのは、「気づいた今が、始めどき」。未来を担う子どもたちの健やかな成長のために、科学的にも裏付けのある“ピラティス”を生活の一部に取り入れてみてください。
\お気軽に体験からどうぞ!/
👉 体験予約はこちら
⸻
■参考文献
• Peper, E., Lin, I. M., Harvey, R., & Perez, J. (2017). Do better in school: posture affects emotion and cognition. NeuroRegulation.
• Cruz-Ferreira, A. et al. (2011). Effects of Pilates-based exercise on life satisfaction, physical self-concept and health status in adult women. Journal of Bodywork and Movement Therapies.
• Iunes, D. H. et al. (2020). Pilates and motor performance in children: a randomized controlled trial. European Journal of Physiotherapy.
• 日本理学療法士協会学術誌 他、国内ピラティス関連文献
Comentarios